時短でもしっとり!手間要らずで安全なローストビーフレシピをご紹介

時短でもしっとり!手間要らずで安全なローストビーフレシピをご紹介

お祝い事やクリスマス、年末年始など、ハレの日のメニューに人気のローストビーフ。
パッと華やかな見た目と柔らかくジューシーな食感は、食卓を明るく彩ってくれますよね。

ローストビーフは牛肉にじっくり熱を通して作るため、どうしても調理には時間がかかるもの。
短い時間でパパッと作れたら……と思ったことはありませんか?

そこで、今回はローストビーフの時短レシピをご紹介いたします!
安全に、しっとり柔らかいローストビーフを作るために注意すべきことや調理のポイントもお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください♪

 

目次

ローストビーフを作る時に注意すること

お肉料理は、火を通しすぎるとパサパサになってしまうのが悩みどころですよね。

かといって、柔らかさとジューシーさを追求するために加熱を控えめにすると、今度は殺菌不足やウイルスの不活化不足のリスクが発生します。
ローストビーフやサラダチキンなどを作る時は、特に注意が必要ですね。

牛肉の調理で特に怖いのが、腸管出血性大腸菌O157による食中毒。死亡事故も起きています。

通常、菌は肉の表面に付着しており、塊肉の内部にはいないのですが、冷蔵保存が長引き肉の熟成が進むと、菌が表面から内部に侵入していきます。
包丁で切れ目を入れることでも、菌が内部に入り込むことがあるのです。

O157を確実に殺菌するには、63℃加熱の場合、肉の内部温度が63℃に達してからさらに30分間の加熱維持が必要。
70℃なら3分間、75℃なら1分間の追加加熱が必要です。
このような確実な加熱処理によって、安全に食べられるようになるのです。

 

ローストビーフの時短レシピを探求

「O157の殺菌の大切さはわかったけれど、長時間を料理に費やせない……」という方もいらっしゃるでしょう。

そんな忙しい皆さんのために、安全で美味しいローストビーフの時短レシピを探求していきたいと思います!
インターネットには様々な時短調理法が発信されていますが、食の安全という観点から最適な調理法を模索していきましょう。

気をつけて!余熱で放置はNG

低温調理ローストビーフは、低温調理器や温度計などで温度管理をしながら、湯煎で数時間、じっくり火を通して作ります。

この湯煎時間を短縮するために、余熱で調理するレシピが発信されていますね。
表面に焼き色をつけた牛ブロック肉を耐熱袋に入れ、沸騰したお湯で3分程度湯煎し、火を止めて15分ほど放置する、というものです。

また、フライパンで表面を焼いたブロック肉をアルミホイルに包んで放置し、余熱で火を通すというレシピも多く発信されています。

このような余熱を利用するやり方は避けましょう
しっかり火を通したローストビーフの断面と見た目は似ているかもしれませんが、実はお肉の中心温度は、食中毒防止に必要なレベルまで上がっていないのです。

 

内閣府食品安全委員会が、ブロック状の牛モモ肉(約300g、厚さ約4cm、初期温度15~23℃)をジッパー付き袋に入れて低温調理し、肉の温度上昇を調べる実験を行いました。
その結果が動画で公開されています。

実験では、58℃のお湯に肉を入れて温度を一定に保ったところ、肉の内部温度が同じ温度まで上がるのに約100分もかかることが明らかになりました。
さらに、殺菌条件を満たすには、その温度をさらに28分間維持する必要があるのです。

出典:食品安全委員会YouTubeチャンネル

思っていたよりもずっと時間がかかることに、驚かれた方も多いのではないでしょうか。

実験結果が示すように、肉の内部温度を食中毒防止に必要なレベルまで上昇させるには、かなりの時間が必要なのです。
ましてや、沸騰したお湯に肉を入れた後、火を消して余熱だけに頼るのは危険。温度が下がる一方で、殺菌は不十分になってしまいます。

 

炊飯器での加熱も注意が必要

炊飯器の保温機能を使ってローストビーフを低温調理するレシピもたくさん発信されています。
実は上記と同様の理由で、こちらの方法にも注意が必要なのです。

一般的な炊飯器の保温温度は約60~75℃ですが、中には50℃から74℃まで幅広く変動するものもあります。
ローストビーフの低温調理では、肉の中心温度を一定時間キープすることが肝心。
炊飯器の保温機能だけでは、温度管理が難しいのです。

炊飯器は、その名の通りご飯を炊くことに特化した道具。
保温温度が60~75℃に設定されているのは、ご飯の変色や菌の増殖を防ぐことを目的にしているからです。

一方、低温調理器は食材の芯まで火を通すために、温度と時間を細かく設定できるのが特徴。
一般的な炊飯器にはこのような温度・時間設定機能がないため、低温調理に必要な加熱条件を満たせない可能性が高いのです。

せっかく手間暇かけて作ったローストビーフが、安全性に欠けてしまっては本末転倒ですよね。

 

しっかり火を通して、安全に美味しいローストビーフを!

低温調理は美味しい肉料理を作るのに適した方法ですが、科学的知見に基づいて正しく行うことが大切です。
正確な温度管理と加熱時間の確保を心がけ、安全性を損なわないよう注意しましょう。
そうすることで、お肉本来の柔らかさと旨味を堪能できるはずです。

 

 

いざ実践!ローストビーフの時短レシピ

それではお待たせいたしました。
これらを踏まえ、ローストビーフの時短レシピを2つご紹介いたします!

おうちで本格派!オーブンで作る時短のローストビーフ

フライパンと予熱したオーブンで作るローストビーフのレシピです。
160℃のオーブンで加熱するため、中までしっかりと火を通すことができますよ。
低温調理法よりも短い時間での調理が可能です。

■調理時間 60分

(調理前に牛肉を常温にもどす時間は除く)

■材料

  • 牛ブロック肉(今回はもも肉を使用しました) 300g
  • 塩 小さじ⅓
  • 黒胡椒 少々
  • オリーブオイル 大さじ1

和風たまねぎソース

  • たまねぎ 1/2個
  • ★酒 大さじ3
  • ★みりん 大さじ3
  • しょうゆ 大さじ1


■手順

事前準備:牛肉を常温に戻しておく。
オーブンを160℃に予熱しておく。

  1. 牛肉に塩・黒胡椒をすり込む。
  2. フライパンにオリーブオイルを引いて強火にかける。
    牛肉を1面1分ずつ焼き、全面に焼き色がついたら取り出す。
  3. アルミホイルを二重に広げて2を包み、160℃に予熱したオーブンで15〜20分焼く。
  4. 牛肉を焼いている間にソースを作る。
    たまねぎをすりおろし、2のフライパンに入れて★の調味料と火にかける。
    煮立ったら弱火で5分ほど煮詰める。
  5. 牛肉が焼けたら、取り出して常温に30分ほど置いて休ませる。
    (すぐに切ると肉汁が溢れ出してしまうので、休ませて落ち着けます)
  6. ローストビーフを薄くスライスし、ソースをかけて完成。

※牛肉が大きい場合は、オーブンでの加熱時間を5〜10分増やしてください。

 

レンジで簡単!しっとり時短のローストビーフ

ご自宅にオーブンがない、とにかく手軽に作りたい!という方にはこちらのレシピがおすすめです。
オーブンで作るものと比べると中心まで焼き色が入りやすいですが、シンプルで簡単にローストビーフが仕上がりますよ。


■調理時間 80分

(調理前に牛肉を常温にもどす時間は除く)

■材料

  • 牛ブロック肉(今回はもも肉を使用しました) 300g
  • はちみつ 大さじ1
  • 塩 小さじ⅓
  • 黒胡椒 少々
  • オリーブオイル 大さじ1

和風マスタードソース

  • 酒 大さじ2
  • 醤油 大さじ1
  • 粒マスタード 小さじ2
  • バター 8g

■手順

事前準備:牛肉を常温に戻しておく。

  1. ビニール袋に牛肉を入れる。
    オリーブオイル、はちみつ、塩胡椒を加えて袋の上からよく揉み込み、15〜20分漬け込む。
  2. 耐熱容器に1をのせ、ラップをせずにレンジ600Wで3分加熱。
    裏返してラップをせず1分加熱する。
    ※肉汁はソースに使うので、捨てないでください。
  3. 取り出したらすぐ2枚のアルミホイルに包み、50分置いて牛肉を落ち着かせる。
  4. その間にソースを作る。
    肉汁が入った耐熱容器に調味料を加え、レンジ600Wで5分加熱する。
  5. ローストビーフを薄く切り、ソースをかけて完成。

※肉の大きさによって加熱時間は調整し、加熱が不十分な場合は、切ってから再度レンジなどで加熱してください。

 

手軽に注文、とろけるくちどけ|和牛シャリアピンギフト専門店YU-SETSUのご紹介

本記事では、ローストビーフの時短レシピについて解説しました。
安全で美味しい時短レシピ、気になったらぜひ試してみてくださいね。

やはり調理をする時間がない!という方には、手軽に注文できる専門店ネットショップでのご購入をお勧めします。

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この記事をまとめると

  • 細菌が死滅する温度になるまで、牛肉の中心部を加熱するのはとても時間がかかる
  • 余熱で放置するレシピや、炊飯器で保温するレシピは注意が必要
  • 時短レシピとして、オーブンで加熱するもの、電子レンジを活用するものをご紹介
    低温調理法より短い時間で仕上げることができる


美味しいお肉を味わいたい!という方には、ぜひ食材のプロが手掛ける、雪降り和牛のローストをご堪能いただきたいと思います。

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